【オーナー様へ】木造アパート屋外階段等の維持管理

こんにちは、営業部の樋口です。

 

8月に入り連日暑い日が続いておりますが、早くも台風が発生する時期となりました。
すでに6号まで発生しております。

 

この夏が過ぎれば本格的な台風シーズンを迎えるかと思います。

 

台風シーズンを迎えるにあたり、今回のブログでは台風などの風雨にさらされる屋外階段に着目した内容をご紹介したいと思います。

木造アパート屋外階段等の維持管理

ご存じの方もいらっしゃるかも知れませんが、今年1月に「木造の屋外階段等の防腐措置等ガイドライン」(以下「ガイドライン」)が策定、「建築基準法施行規則の一部を改正する省令」等は令和4年1月18 日に公布され、一部を除き、令和4年4月1日から施行されることとなりました。

 

このガイドラインができた背景には、2021年に東京の八王子市で発生した木造アパートの屋外階段が適切な防腐措置を行わなかった事により腐食し、崩落、入居者が亡くなるという痛ましい事故を受け、再発防止のために屋外階段の安全性(防腐処理の内容や維持管理の基準など)の基準を設けることとなりました。

 

今回は、「ガイドライン」の内容を踏まえつつ、オーナー様が安全に物件の維持管理に役立つポイントをご紹介いたします。

対象となる階段の種類

2~5F建て程度の木造アパートに設置されている屋外階段で、
階段を構成する部材(段板、側板、蹴込み板など)が
①木材のみ
②鋼材のみ
③木材と鋼材
④接合部にも木材使用
の4種類
が本ガイドラインの対象になります。

階段の確認ポイント

階段の検査は、専門業者による調査が必要となりますが、オーナー様ご自身で確認出来るポイントをいくつか記載します。

① 雨が掛かり易い階段になっていないか
② 階段踊り場に水たまりなど出来ていないか
③ 材料に亀裂や錆などないか
④ 虫害(蟻道など)は発生していないか

目視確認で不安に思われる箇所があった場合は、速やかに専門家へご相談ください。

維持・管理計画

ガイドラインでは2つの項目を重視しています。
「早期発見」と「早期治療」です。

 

早期発見は、管理会社や清掃業者による定期巡回の中で異常が無いかを確認できますし、万が一不安な点が見付かった場合には、専門業者による調査・修繕へと繋げる事ができます。

 

早期治療として予防的に修繕を行っていくことで、先々の費用を抑える事にもなりますので、費用がかさみ易い所ではありますが「必要経費」と捉え、計画的な点検と適切な処置を行うことで先々の心配を取り除いてくれます。

まとめ

昨年の階段崩落事故は、我々にとっても衝撃的なニュースでした。
事故原因が目に見えにくい部分の劣化ということで、施工にも問題が有ったのだろうと思いますし、点検など行っていれば防げた事故だったと思います。
管理会社として入居者様が安心してお住まいいただける環境作りに日々努めておりますが、物件を所有されるオーナー様のご理解があってこそと考えております。
耳の痛いご報告を差し上げることもあるかと思いますが、安全を守るためにご理解・ご協力をいただけますと幸いです。

 

※参考:木造の屋外階段等の防腐措置等ガイドライン – 国土交通省